タイ移住前に知っておきたい、日本でやっておくべき手続き10のこと【出国前チェックリスト】
「タイに移住することは決めたけど、日本で何をやっておけばいいの?」
タイ旅行ならパスポートと航空券があれば何とかなりますが、タイに長期間住むとなると話は別です。
住民票、国民健康保険、年金、住民税、マイナンバーカード、銀行口座など、日本を出る前に確認しておきたいことが意外とたくさんあります。
しかも、手続きを忘れてタイへ行ってしまうと、日本に戻ってから対応することになったり、家族にお願いしたりするケースもあります。
そこで今回は、タイ移住を考えている人向けに「日本を出る前にやっておきたい手続き」を10項目のチェックリストにまとめました。
これからパタヤやバンコクへ移住する人は、出国前に一つずつ確認してみてください。
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タイ移住前の手続きチェックリスト
まずは全体像を確認しておきましょう。
□ 1.海外転出届を提出する
□ 2.住民税の支払い方法を確認する
□ 3.国民健康保険の資格を確認する
□ 4.国民年金をどうするか決める
□ 5.マイナンバーカードの手続きをする
□ 6.銀行口座・証券口座を確認する
□ 7.クレジットカード・スマホなどの契約を整理する
□ 8.税金・確定申告・納税管理人を確認する
□ 9.民間保険・医療関係を整理する
□ 10.重要書類・連絡先・郵便物を整理する
ここから一つずつ見ていきます。
1.海外転出届を提出する
タイへ長期間移住するなら、まず確認したいのが「海外転出届」です。
これは、日本から海外へ生活の拠点を移すときに、市区町村へ提出する届出です。
自治体によって細かい案内は異なりますが、例えば神戸市では、国外におおむね1年以上住む予定の場合は転出届を提出するよう案内されています。届出は転出予定日の約14日前からできるとされています。
つまり、
「とりあえずタイに半年くらい行ってみる」
という人と、
「これからタイを生活拠点にする」
という人では、考え方が変わってきます。
タイ移住を本格的に始めるのであれば、現在住んでいる市区町村の窓口で、自分のケースについて確認しておきましょう。
ここで確認したいこと
□ 海外転出届が必要か
□ いつ提出するのか
□ 必要書類は何か
□ 国民健康保険の手続きがあるか
□ 国民年金の手続きがあるか
□ 介護保険などの手続きがあるか
住民票を抜けば、それですべての手続きが終わるわけではありません。
税金や年金などは別に確認する必要があります。
2.住民税の支払い方法を確認する
タイ移住でかなり勘違いしやすいのが住民税です。
「海外に引っ越したら、翌月から日本の住民税はなくなる」
と考えてしまう人もいますが、これは単純ではありません。
個人住民税は、原則として1月1日時点の住所地などを基準に課税されます。
例えば大阪市では、1月1日に住民登録があった市町村で課税され、その後に海外へ転出しても、その年度分の住民税を納める必要がある場合があります。
そのため、タイ移住の時期によっては、
「タイへ行った後も日本の住民税を支払う」
ということがあります。
出国前に確認しておきたいこと
□ 現在の住民税の残額
□ 給与からの天引きがいつまでか
□ 出国後の支払い方法
□ 納税通知書の送付先
□ 納税管理人が必要か
特に会社を退職してタイへ移住する人は、会社からの天引きがなくなるため注意しましょう。
3.国民健康保険の手続きを確認する
日本の国民健康保険に加入している人は、海外転出にともなって資格の扱いが変わります。
国民健康保険は、日本国内に住所を有する人を基本として加入する制度です。海外転出の場合は資格喪失の手続きなどが関係するため、現在住んでいる市区町村の国保窓口で確認しておきましょう。
ここで注意したいのが、
「日本の健康保険がなくなる=タイでも保険なしでいい」
ではないことです。
タイで生活するなら、タイの社会保険に加入するケースや、民間の海外医療保険などを検討するケースがあります。
特に現地採用なのか、リタイア後の移住なのか、長期滞在なのかによって必要な保険は変わります。
日本の健康保険だけを見て終わらせないようにしましょう。

4.国民年金をどうするか決める
「海外に住んだら日本の年金はどうなるの?」
これもタイ移住前によく確認しておきたいポイントです。
海外に住む日本国籍の人は、国民年金について一定の条件のもとで任意加入できます。
日本年金機構によると、海外に住む日本国籍者で20歳以上65歳未満の人は、国民年金に任意加入できます。これから海外へ転出する人は、現在住んでいる市区町村が手続き窓口になります。
つまり、海外移住したら自動的に「年金を完全にやめる」というわけではありません。
将来の年金額なども考えながら、任意加入するかどうかを決めることになります。
出国前に考えておきたいこと
□ 今までの年金加入期間を確認
□ 海外移住後に任意加入するか決める
□ 保険料の支払い方法を確認
□ ねんきんネットを利用できる状態にしておく
ちなみに日本年金機構では、海外在住者も「ねんきんネット」を利用できると案内しています。
タイに行ってから年金記録が分からなくならないよう、日本にいる間に一度確認しておくと安心です。
5.マイナンバーカードの手続きをする
ここは以前とルールが変わっているので注意してください。
2024年5月27日から、日本国籍の人は国外転出後もマイナンバーカードを継続して利用できるようになりました。
海外転出後も利用したい場合は、国外転出届を提出するときにマイナンバーカードを持参し、国外継続利用の手続きを行います。
国外転出予定日の前日までに手続きする必要があるため、ここは「あとでいいや」にしないほうがいいでしょう。
チェック
□ マイナンバーカードを持っている
□ 海外転出後も利用したいか決める
□ 国外継続利用の手続きをする
□ 暗証番号を確認する
□ 電子証明書などの利用状況を確認する
海外転出後もマイナンバーカードを利用したい人は、出国前に必ず自治体へ確認しておきましょう。
6.銀行口座・証券口座を確認する
タイ移住で意外と重要なのが銀行関係です。
日本の銀行口座を全部解約してしまう必要があるとは限りません。
むしろ、日本の税金、年金、クレジットカードの引き落とし、日本に残した資産などを考えると、日本の口座を残しておいたほうが便利なケースもあります。
ただし、海外へ転居して非居住者になる場合の口座利用ルールは金融機関によって異なります。
そのため、
「海外に住所を移しても今まで通り使えるだろう」
と自己判断するのは避けましょう。
銀行で確認しておきたいこと
□ 海外転居を銀行へ届け出る必要があるか
□ 非居住者になった場合の口座利用ルール
□ キャッシュカードが海外で使えるか
□ 日本国内からの振込を受け取れるか
□ ATM利用に制限があるか
□ 登録電話番号をどうするか
□ 登録住所をどうするか
証券口座を持っている人は、銀行とは別に証券会社にも確認してください。
特に日本の株式や投資信託などを持っている人は、海外転居によって税務や口座利用の扱いが変わる場合があります。
7.クレジットカード・スマホなどの契約を整理する
タイへ移住するからといって、日本の契約を全部解約する必要はありません。
むしろ、日本とタイを行き来する予定があるなら、日本のクレジットカードを残しておくと便利なこともあります。
ただし、海外転居によって住所変更が必要になる場合があります。
出国前チェック
□ クレジットカードの海外利用設定
□ カード会社の登録住所
□ 登録電話番号
□ 有効期限
□ 利用限度額
□ 不正利用通知
□ 日本の携帯電話を残すか解約するか
□ SMS認証が必要なサービス
特に忘れやすいのがSMSです。
日本の電話番号を解約してしまった後に、
「銀行にログインできない」
「認証コードが受け取れない」
ということになると面倒です。
日本の電話番号を残すのか、別の認証方法へ変更するのか、出国前に整理しておきましょう。
8.税金・確定申告・納税管理人を確認する
日本に不動産や事業、投資などを残したままタイへ移住する人は、税金関係を特に注意してください。
例えば日本の不動産を海外移住後も所有して家賃収入を得る場合、日本側で確定申告などが必要になるケースがあります。
また、海外転出後に確定申告や税金の納付など、日本国内で手続きが必要になる人は、納税管理人を選任する必要があります。国税庁も、非居住者が確定申告書の提出や税金の納付などを行う必要がある場合、納税管理人を定める必要があると案内しています。
特に確認したい人
・日本に家を残す人
・日本の不動産を所有している人
・日本で事業を続ける人
・株式などの資産を多く持っている人
・副業収入がある人
・日本企業から給与を受け取り続ける人
さらに、一定の条件を満たす人には「国外転出時課税」という制度があります。
国税庁によると、国外転出時に1億円以上の対象資産を所有する一定の居住者について、含み益に所得税などが課税される制度です。
資産が大きい人は、自己判断せず税理士や税務署へ確認しておきましょう。
9.民間保険・医療関係を整理する
生命保険、医療保険、海外旅行保険などに加入している人は、海外移住前に保険会社へ確認しておきましょう。
ここで大切なのは、
「海外に住んでも今まで通り保険が使える」
とは限らないことです。
保険によって海外居住中の保障条件が違います。
確認すること
□ 海外居住でも契約を継続できるか
□ タイでの治療が保障対象になるか
□ 海外での入院・手術はどうなるか
□ 緊急搬送が必要になった場合の保障
□ 保険料の支払い方法
□ 日本の住所を変更した場合の手続き
また、タイで長く暮らすなら、日本の保険だけではなく、現地の医療費をどうカバーするかも考えておきたいところです。
パタヤへ移住する人なら、現地の病院事情も出国前に一度確認しておくと安心です。
参考記事:
パタヤ旅行で病気・ケガ!日本語対応の病院・クリニックと保険で安心して対処する方法
10.重要書類・郵便物・連絡先を整理する
最後は地味ですが、かなり大切です。
タイへ移住した後、
「日本のどこに何の書類があるか分からない」
となると、かなり面倒です。
出国前に重要書類をまとめておきましょう。
コピー・データ保存しておきたいもの
□ パスポート
□ マイナンバーカード
□ 運転免許証
□ 年金関係書類
□ 保険関係書類
□ 銀行口座情報
□ クレジットカード情報
□ 戸籍関係書類
□ 納税関係書類
□ 重要な契約書
紙だけでなく、スマートフォンやクラウドなどにも必要な情報を安全に保存しておくと安心です。
ただし、銀行の暗証番号やクレジットカードのセキュリティコードなど、重要な情報まで一つのファイルにまとめるのは避けましょう。
郵便物も忘れずに
日本の住所に届く郵便物をどうするかも決めておきます。
家族に管理してもらうのか、郵便サービスを利用するのか、必要なものだけ別の方法で受け取るのか。
特に税金や金融機関からの郵便物は、放置しないようにしましょう。
タイ移住前にもう一度チェック!
ここまでの10項目を、出国直前にもう一度確認してみましょう。
行政関係
□ 海外転出届
□ 住民票の扱い
□ 国民健康保険
□ 国民年金
□ マイナンバーカード
お金・税金関係
□ 住民税
□ 銀行口座
□ 証券口座
□ クレジットカード
□ 確定申告
□ 納税管理人
生活関係
□ スマートフォン
□ 民間保険
□ 郵便物
□ 重要書類
□ 緊急連絡先
これを一つずつチェックして、終わったものから「済」にしていくと分かりやすいです。
タイ移住は「タイに行く準備」だけではない
タイ移住というと、
「ビザを取る」
「住む部屋を探す」
「航空券を買う」
というタイ側の準備ばかり考えてしまいます。
もちろん、それも重要です。
でも実際には、日本を出るための準備もかなり大切です。
特に、
・住民票
・住民税
・健康保険
・年金
・マイナンバーカード
・銀行
・税金
このあたりは、後回しにすると面倒になりやすいところです。
すでにタイ移住を具体的に考えているなら、出国の1〜2か月前くらいから少しずつ整理しておくと慌てにくくなります。
タイでどんな生活になるのかイメージしたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
タイに移住したらどんな生活になる?20〜30代のリアルな1日を紹介
また、仕事を辞めてタイへ移住する予定なら、会社を退職した後の生活についても事前に考えておきたいところです。
日本の会社を辞めてタイに来た人、実際どう感じている?本音インタビュー風まとめ
まとめ|「タイへ行く前」に日本の手続きを終わらせよう
タイ移住で忘れたくない日本側の手続きは、次の10項目です。
1.海外転出届
2.住民税の確認
3.国民健康保険の確認
4.国民年金の確認
5.マイナンバーカードの手続き
6.銀行・証券口座の確認
7.クレジットカード・スマホの整理
8.税金・確定申告・納税管理人の確認
9.民間保険・医療関係の整理
10.重要書類・郵便物の整理
特に注意したいのは、「海外へ引っ越したら日本の手続きは全部終わり」と考えないことです。
住民票、住民税、年金、健康保険、税金、銀行などは、それぞれ別のルールがあります。
また、会社員としてタイへ赴任する人、タイで現地採用になる人、リタイアしてパタヤへ移住する人では必要な手続きも変わります。
今回のチェックリストを使って、まずは自分に関係する項目を洗い出してみてください。
そして、分からない部分は出国前に市区町村、日本年金機構、税務署、金融機関、保険会社などへ確認しておきましょう。
タイに着いてから「あれ、日本でやってくればよかった……」となるより、出国前に一つずつ終わらせておくほうが圧倒的にラクです。











