タイの国王・王室への敬意、旅行者が知っておくべき最低限のルール
タイを旅していると、街のあちこちで立派な写真や黄色い旗を見かけることがあります。それは、タイの人々が心から敬愛している「国王」や「王室」に関連するものです。タイは世界でも有数の親日国であり、非常に穏やかな国民性で知られていますが、こと王室に関しては日本人とは少し違った「深い敬意」を持っています。
「何か失礼なことをしてしまわないか心配……」と思うかもしれませんが、大丈夫です。基本的なルールさえ知っておけば、怖がる必要は全くありません。むしろ、そのルールを知ることで、タイの人々の優しさや文化の深さをより感じられるようになりますよ。今回は、パタヤやバンコクを旅する際に覚えておきたい、王室への敬意とマナーについてやさしく解説します。
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街中で突然動きが止まる?「国歌」が流れる時間
タイを旅行中、朝や夕方に駅や公園にいると、不思議な光景に出会うことがあります。突然音楽が流れ出し、歩いていた人々がピタッと足を止めて直立不動になるのです。
1日2回の国歌吹奏
タイでは毎日、午前8時と午後6時の2回、公共の場(駅、公園、市場、官公庁など)でスピーカーから国歌が流れます。この時、タイの人々は作業を止め、歩いている人も立ち止まって、国歌が終わるまで直立して敬意を表します。
旅行者はどうすればいい?
もしあなたがその場に居合わせたら、周りのタイの人々と同じように立ち止まり、音楽が終わるまで静かに待っていればOKです。時間にすれば1分足らずのこと。パタヤのバスターミナルやバンコクのBTS(スカイトレイン)の構内などでよく見られる光景ですが、これに合わせるだけで「現地の文化を尊重している」という気持ちが伝わります。

映画館でも!本編前の意外なセレモニー
パタヤのセントラルパタヤ(旧センフェ)などで映画を観ようと思っている方は、上映前の「国王賛歌」に驚くかもしれません。
上映前の起立
タイの映画館では、予告編が終わって本編が始まる直前に、国王の活動を紹介する映像と共に「国王賛歌」が流れます。この時、観客は全員席から立ち上がらなければなりません。
暗い中でも周りに合わせて
映画館の中は暗いですが、音楽が始まったら速やかに起立しましょう。終われば周りの人が座り始めるので、それに合わせて座れば大丈夫です。これを忘れて座ったままでいると、非常に失礼な行為とみなされることがあるので、旅行者も必ず守りたいマナーの一つです。

お金を大切に扱う理由、それは「肖像画」
タイの通貨であるバーツ。実は、お金の扱いにも王室への敬意が関係しています。
お金を踏まない、投げない
タイのすべての紙幣と硬貨には、国王の肖像が描かれています。タイの人にとって、王様の顔が描かれたお金はとても神聖なもの。そのため、うっかり落とした小銭を足で止めるような行為は絶対にNGです。「王様の顔を踏みつける」という意味になってしまうからです。
また、お会計の際にお札を投げ出すように渡すのも控えましょう。丁寧にお札を揃えて渡す姿は、タイの人から見ても非常に好印象です。

街中に溢れる肖像画と「色」の秘密
パタヤの大きな交差点やビルの入り口には、巨大な国王や王室メンバーの写真(肖像画)が飾られています。
写真に向けて指を差さない
これらは単なる飾りではなく、敬意の対象です。写真を指差して笑ったり、ふざけたポーズで一緒に写真を撮ったりするのは避けましょう。遠くから眺めたり、お寺と同じような気持ちで接するのがベストです。
月曜日は「黄色」の日
「縁起がいいもの」の記事でも触れましたが、現国王(ラーマ10世)の誕生曜日である月曜日の色は「黄色」です。そのため、月曜日になると黄色いシャツを着るタイの人がぐっと増えます。王室への支持や敬愛を示すために、多くの人が自発的にこの色を選んでいるんです。

寺院や王宮を訪れる際の「最低限のルール」
王室に関連する場所、例えばバンコクのワット・プラケオ(エメラルド寺院)などは、特に厳しいドレスコードがあります。
肌の露出は厳禁
「暑いから短パンでいいや」というのは通用しません。ノースリーブやミニスカート、ダメージジーンズなどは入場を断られる原因になります。王室にゆかりのある場所は、タイの人にとって最高にフォーマルな場所。襟付きのシャツや長ズボンなど、少し整った服装で行くのがマナーです。
「不敬罪」という法律について
タイには「不敬罪」という、王室への侮辱を禁じる法律があります。SNSへの投稿や、公共の場での発言には注意が必要です。
政治的な議論は避けるのが無難
ガイドさんや現地の友人と親しくなっても、王室に関する批判的な意見や、デリケートな政治の話をこちらから振るのは控えましょう。タイの人々にとって非常に繊細な問題であり、よかれと思って言ったことが相手を困らせてしまう場合もあります。
初めてのタイ旅行で役立つワンポイント
迷ったら「周りの真似」をしよう
難しいルールをすべて覚えられなくても大丈夫です。一番確実なのは、現地のタイの人がどう動いているかを観察すること。みんなが立ち止まったら止まる、みんなが立ったら立つ。それだけで、あなたは「文化を大切にする素敵な外国人観光客」として迎え入れられますよ。
まとめ:敬意を持って接すれば、タイはもっと温かい
タイの王室マナーは、決して旅行者を縛り付けるためのものではありません。それはタイの人々が大切にしている「誇り」を共有させてもらう、大切なプロセスなのです。
マナーを守ることは、現地の方々への最高のリスペクト。その姿勢があれば、タイの人はより一層の笑顔であなたに接してくれるでしょう。パタヤの活気ある街歩きの中で、ぜひこの「敬意の文化」を肌で感じてみてくださいね。









